支部長あいさつ

2023年度の支部長を務めることになりました九州電力の畠埜です。

日本原子力学会は、東日本大震災を踏まえ「公衆の安全をすべてに優先させて、原子力および放射線の平和利用に関する学術および技術の進歩をはかり、その成果の活用と普及を進め、もって環境の保全と社会の発展に寄与すること」を目的に掲げ様々な活動を推進しています。
また、令和元年に創立60周年を迎え、その後の10年を「原子力の信頼回復と新たな未来を切り拓く『再構築期』」と位置づけ、活動を行っています。

九州支部はこの目的を踏まえ、会員の交流および研鑽の機会となる研究発表会や一般の皆さまに向けた講演会などの活動に努めてきました。

新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが変更される中、今年度も原子力の学術および技術の進歩を目指した研究発表会、原子力および放射線に対してまずは興味を持って頂き理解へと繋げるオープンスクールや講演会などの活動を企画しています。各プログラムにつきましては、九州支部のホームページに案内しておりますので、是非覗いてみてください。

原子力を取り巻く社会情勢は未だ厳しい状況にある一方で、ロシアによるウクライナ侵略の発生を契機として我が国のエネルギー安全保障上の課題が改めて認識され、GⅩ実現に向けた基本方針においては、原子力などの「エネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源」を最大限活用するとされています。このように、エネルギーの安定供給や2050年カーボンニュートラルに貢献するため、安全性確保を大前提に原子力のポテンシャルを最大限発揮することが重要視されつつあり、原子力に携わる社会人や学生の皆さまの弛まぬ取り組みが求められております。引き続き本学会活動へのご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

2023年7月7日
日本原子力学会 九州支部長 畠埜 恭介