支部長あいさつ

2024年度の支部長を務めることになりました九州大学の渡辺です。

日本原子力学会は、東日本大震災を踏まえ「公衆の安全をすべてに優先させて、原子力および放射線の平和利用に関する学術および技術の進歩をはかり、その成果の活用と普及を進め、もって環境の保全と社会の発展に寄与すること」を目的に掲げ様々な活動を推進しています。

また、令和元年に創立60周年を迎え、その後の10年を「原子力の信頼回復と新たな未来を切り拓く『再構築期』」と位置づけ、活動を行っています。

九州支部では、今年度も原子力の学術および技術の進歩を目指した研究発表会、原子力および放射線に対してまずは興味を持って頂き理解へと繋げるオープンスクールや講演会などの活動を企画しております。詳細については、九州支部のホームページに案内しておりますので、是非一度覗いてみて頂ければと存じます。

原子力を取り巻く社会情勢は未だ厳しい状況ではありますが、ロシアによるウクライナ侵攻、ハマスによるイスラエルへの侵攻を発端とする不安定な中東情勢など、我が国のエネルギー安全保障上の問題を考える上で、原子力の重要性が見直されてきております。また、電力の安定供給とカーボンニュートラルの実現の両立に向け、原子力は、安全性確保を大前提にそのポテンシャルを最大限発揮することが重要視されつつあります。このように、原子力に携わる社会人や学生の皆さまの弛まぬ取り組みが求められております。引き続き本学会活動へのご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

2024年5月20日

日本原子力学会 九州支部長 渡辺 賢一